人工内耳との出会い 1

私が人工内耳のことを聞いたのは、もう10年以上前になると思います。どこで最初に聞いたのか記憶にありません。当時から聞こえにくいことに悩んでおり、なんとか治療方法はないものかと、いろいろと情報を集めていました。中には、かなり怪しいサプリや、耳がよくなるといった情報も含まれており、それらのいくつかは実際に試したことすらあるほど、とにかく聞こえにくいことには悩んでいました。

その課程で、人工内耳や、内耳再生医療のといった、新しい難聴治療のことも知りました。

当時よく読んでいたブログがあります。振出し 難聴、そして人工内耳へというブログです。健聴から難聴、そして完全に失聴してしまい、人工内耳を装用することで音を取り戻された筆者が書かれているブログです。内容的には、著者が参加した聴覚関連講演会や学会の記録が中心で、補足的に著者の人工内耳での聞こえの状態が書かれているといった感じで、どちらかといえば専門的で固い内容でしたが、難聴関連医療の情報を集めていた自分にとっては参考になる情報が多く、長文でしたが毎回必ず読んでいました。

ただ、多少なりとも聞こえている自分は、人工内耳にはあまり関心がありませんでした。どちらかといえば、内耳再生医療が早く実用化してほしいと思っていました。というか、もちろん今でもそう思っています。

人工内耳から聞こえる声は、ロボットや宇宙人がしゃべっているような声だといわれます。まったく聞こえなかった人であれば、そういった声でも聞こえればうれしいし、感動もするでしょうが、まだ聞こえている自分にはそんな声が聞こえたところであまりうれしいとは感じません。人工内耳では会話はともかく、音楽を楽しむことは難しいといわれてきました。ですから、早く内耳再生医療が実用化して、昔のように自然な音で音を楽しみたいというのが、私の夢です。

実際、耳鼻科の先生からも、補聴器で少しでも聞こえているのであれば、人工内耳を考えなくていいといわれていました。

そんなわけで、人工内耳は、もし将来完全に聞こえなくなったら、そのとき考えようと、そのは梨は横に置いておきました。

さて、そんな自分が、何故人工内耳をする気になったのか。

どんな心境の変化があったのか。

それはまた次の記事で書きたいと思います。

はじめに

来週、人工内耳の手術を受けることになりました。

そこで、このページで人工内耳の体験などいろいろ書いていきたいと考えています。

人工内耳の効果には個人差があるようで、ここに書くのはあくまでも私個人の体験によるものになりますが、なにかの参考になればと思って、せっかくなのでここに記録紙として残すことにしました。

どうぞよろしくお願いします。

『盲ろう者のハイテク器機活用メーリングリスト』のご案内

目が見えず耳も聞こえない盲ろう者にとって、IT器機は他院とのコミュニケーション、世の中の情報を得る上で欠かすことのできないものです。

しかしながら、盲ろう者が情報機器を習得するのは容易なことではなく、またそれを指導する指導者も少ないのが現状です。

そこで、『盲ろう者のハイテク器機活用メーリングリスト』を作成しました。

このメーリングリストでは、盲ろう者のPC、携帯電話、スマートフォン、点字情報端末の活用、それらの盲ろう者へのサポート方法などについて情報交換できればと思っています。

盲ろう当事者の方はもちろん、盲ろう者をサポートされている方、器機やアプリを開発している開発者、その他関心のある方ならどなたでも歓迎です。ふるってご参加いただければ幸いです。

参加をご希望の方は下記のフォームよりお申し込みください。

盲ろう者のハイテク機器活用ML 申し込みフォーム