マッピング10回目

またまたご無沙汰してしまいました。

4月25日に10回目のマッピングに行ってきました。

聞こえ方は安定しておいて大きな変化はありません。

ただ、1月8日にうっかり人工内耳のプロセッサーをトイレの便器の中に落としてしまうという大ハプニングがありました!
すぐに拾い上げて、タオルでふき取って、バッテリーを外して電源を切って乾燥機に入れました。
翌日の朝恐る恐るバッテリーを装着して付けてみると、一応問題なく動作しましたのでほっとしました。
ただ、その前から少し音が変だったのと、どうもバッテリーを装着したときに電源が入ったり入らなかったりするので修理に出しました。
結局、プロセッサーとバッテリーアダプタが故障していたということで交換になりました。

さて、マッピングですが、今回は言葉の聞き取り検査を行いました。

1. 「起きる」、「座る」といったような簡単な単語を聞き取る検査
2. 「あか」、「あさ」、あま」、「あが」、「あざ」、「あだ」といったような2語の単語がランダムに流れるのでそれを聞き取る検査
3. 「お客様がいらっしゃいました」。「朝起きて顔を洗い歯を磨く」といったような文章を聞き取る検査
などを行いました。
文章を聞き取る検査は、100点だったようです。
その一方で、2文字の単語を聞き取る検査は70点でした。
文章なら一部聞き取れなくても前後の文からおおよその言葉を推測できるのですが、2文字の単語はランダムに流れるので推測では答えられず、ハードルが高かったです。
言葉の聞き取り検査においては、静かな環境で割とはっきりした音声でしたので文章は100点ですが、日常においては周囲が騒がしかったり、またはっきり発音しない人などもいるので、実際の会話においては聞き取り精度は落ちると思いますが、よく聞き取れているという評価をいただきました。

聞き取りが安定しているので、何もなければ次のマッピングは1年後ということになりました。

ということで、マッピングのたびに書いているこのブログのネタもそろそろなくなってきました。
また別のネタを探して書いていきたいと思います。

手術から3年と人工内耳の聞こえ方

人工内耳を手術を受けてから3年が経ちました。
聞こえは安定してきた感じです。

聞こえ方は相変わらずテープを遅くしたような感じで原音より低く聞こえるのと、ディストーションエフェクタをかけたような感じで少し音が歪んで聞こえます。
これが人工内耳の聞こえ方なんだと割り切っています。

ところで、先日、人工内耳によって聴力が正常に回復する神経機構が解明されたことを報告する論文が、Natureに掲載されたというニュースが流れていました。

神経科学:人工内耳によって聴力が改善する仕組み

神経科学:人工内耳によって聴力が改善する仕組み
Nature
2022年12月22日

ラットを用いた研究で、幅広く用いられている医療機器である人工内耳によって聴力が正常に回復する神経機構が解明されたことを報告する論文が、今週、Natureに掲載される。今回の研究は、人工内耳の性能の向上に役立つ道筋を明らかにした。
人工内耳は、高度難聴者の聴力を回復させることができるが、人工内耳の装着者の反応には大きな個人差があり、人工内耳が作動してから数時間以内に発話を聞き取れる者もいれば、何カ月使用しても聴力がほとんど回復しない者もいる。今回、Robert Froemkeたちは、その原因を解明するため、16匹の難聴ラットに人工内耳を装着し、聴力回復に関連する脳活動のパターンを研究した。ラットの人工内耳に対する反応は、ヒトの場合と同様に個体差があり、今回の研究では、青斑核(学習に関連する脳幹領域)の活動から人工内耳に対する良好な反応を予測できることが明らかになった。青斑核を人工的に活性化させると、観察された個体差は消失し、この方法で青斑核を刺激された全てのラットは、人工内耳を装着してわずか数日後に音に対する反応を示した。
青斑核のニューロンは、神経調節物質であるノルアドレナリンを生成して放出し、それが多様な神経回路網の構造と機能に影響を与える。この脳の「再配線」は、学習の重要な特徴の1つだ。人工内耳がうまくいかない原因としては、青斑核が十分に働かず、脳がそれ自体を再配線する能力が低下したという可能性がある。従って、Froemkeたちは、この標的領域(青斑核)が働くように助ける戦略が、神経機能代替装置の働きを最適状態にするために役立つかもしれないという考えを示している。

数時間で発話を聞き取れるようになる人もいるんですね。
私の場合は10日から2週間かかりました。
iPhoneの音声だけはなぜか1日で聞き取れましたけどね。
NHKのニュースが人工内耳だけで聞き取れたときはうれしかったなぁ。
あれから3年経過したのですね。
今は電話もそれなりに聞き取れています。
音声が聞き取れるのはコロナ禍でオンラインのイベントが多くなった今となってはとても助かっています。

マッピング9回目

11月11日に一人で9回目のマッピングに行ってきました。マッピングは11回目ではありません。9回目です。

最近、マイナンバーカードが保険証として使えるとか、将来的には保険証が廃止されるといわれていますね。
そこで、先日ポイントをもらうためにマイナンバーカードの保険証登録を行ったので、試してみることにしました。

「あのー、マイナンバーカード保険証で使えますかね?」
と聞いてみたところ、
「使えますけど、暗証番号か顔認証が必要です」
といわれました。
そこで、暗証番号での認証を希望してみました。
すると、番号はタッチパネルで入力しなければならないといわれました。
クレジットカードの暗証番号のようにテンキーで入力できるのかと思っていました。
仕方ないので、係の方に入力してもらいました。
国が進めていることなのに視覚障碍者が使えないシステムでは困りますね。
何とか改善してもらいたいものです。

さて、マッピングの話です。
最初に人工内耳を付けて聴力検査を行いました。
普通の聴力検査はヘッドホンを装着して行うのですが、人工内耳の聴力検査は防音の部屋で何もつけずに、スピーカーから流れてくる音を聞いて行います。
前回は低音域の音が聞き取りにくかったのですが、今回はマッピングを調整した効果もあり、低音も聞き取れているといわれました。

マッピングは、少し音を調整しただけでした。今回の

人工内耳の手術を受けてもうすぐ3年になります。
大分安定してきたという感じです。

マッピング8回目

4月15日、8回目のマッピングに行ってきました。

今回は人工内耳を装用して初めて語音明瞭度の検査を行いました。

まず、「あ」、「た」、「な」、「さ」「か」などと一つの言葉を聞いて、それが何であるかを復唱します。

次に短い単語、「みかん」、「リンゴ」、「野菜」などを聞いてそれを復唱します。

その次に、短文を聞いて復唱しました。

「お正月休みはすぐに終わってしまった。
「お客様がいらっしゃいましたよ。」

こんな感じの文章です。

左耳補聴器、右耳に人工内耳で聞きました。その結果、およそ85%ぐらい聞き取れているとのことでした。通常人工内耳では70%ぐらいが平均だそうです。

今回は特にマッピングの調整は行いませんでした。

人工内耳体験公演会のお知らせ

鹿児島県のアッシャーの会さんからのご依頼で、人工内耳の体験談をお話しさせていただくことになりました。
外部に呼びかけてもかまわないとのことなので、こちらでお知らせさせていただきます。

Zoomによるオンライン参加可能です(私もZoomでしゃべります)。

参加を希望される方は、お名前とZoomの接続URLをお知らせするメールアドレスを、お問い合わせフォームなどでご連絡ください。

■アッシャーの会からのお知らせ

●講演会のご案内

※コロナウイルスの影響などで、延期になる場合も予想されますので、予め、ご了承ください。

会場と情報センター共催オンラインによる、人工内耳ユーザー体験講演会です。

会場参加の場合、コロナウイルスによる三密を避けるため、事前参加申し込みとさせていただき、先着
50名までとさせていただきます。

当日は、会場受付にて、検温、消毒、参加者リストにご記入の上、マスク着用に、ご協力くださいますよう、お願いいたします。

オンラインで参加される場合、先着30名までとさせていただきます。

お申込みになられた方には、後日、メールにて、URLをお送りさせていただきます。

日時:令和3年12月19日(日) 14時から16時30分
 13時から、入場受付
場所:ハートピアかごしま 1F 多目的ホール
テーマ:人工内耳の体験とその後の生活
内容:2年前の2019年12月に人工内耳の手術を受けました。人工内耳の手術を受けることになった経緯、リハビリ、聞こえ方、生活の変化などお話しします。
講師:九曜弘次郎氏
   富山盲ろう者友の会長

参加費無料です。
どなたでも、ご参加いただけます。
参加申し込み期限:令和3年12月10日

マッピング7回目

コロナもだいぶん落ち着いてきたようですね。もちろん油断は禁物ですが。

さて、10月29日、7回目のマッピングに行ってきました。

今回は入り口では消毒だけで体温は測られませんでした。

しかし、耳鼻科の待合室で体温を測られました。36度4分でした。

さて、これまでにいくつかの人工内耳のトラブルを経験しました。
先日急に音がならなくなったことを書きましたが、バッテリーを交換しました。人工内耳のプロセッサーは2年間の保証がついていて、バッテリーも補償の対象になるそうです。ですので、バッテリーを1個無償で送ってもらうことができました。

しかし、その後も音がならなくなるトラブルが続きました。どうやら人工内耳のプロセッサーと誘導コイルをつないでいるケーブルが断線しかかっており、接触不良を起こしているようでした。実はこのケーブルの断線で音がならなくなるケースがもっとも多いそうです。ケーブルは保証対象外で、3千円ぐらいで購入しました。STの先生によると、保険の対象にはなっていて病院を通して購入すると少し安くなるそうです。

それから、バッテリーのカバーにひびが入ってしまい、これも好感しました。これも保証対象にはなりません。5千円ぐらいでした。

このように人工内耳は器械ですので故障などトラブルが起きることをあらかじめ想定しておかないといけません。

さて、7回目のマッピングです。といっても大したことはしませんでした。大きな音が入ると自動的に音量が下がるのが気になったので、それを小さくならないようにしてもらいました。

今回病院のコンピュータもトラブルで、病院のパソコンと人工内耳をつなぐと音がならなくなりました。このままずっとならなかあったらどうしようと不安になりましたが、パソコンを変えたらなるようになったとのことです。

音は相変わらずテープを遅くしたような声がします。おそらくこれが人工内耳で聞こえる音なのだろうと思います。

音楽はリズム楽器ははっきりと聞こえます。しかし、音程については初めて聴く曲は音程がつかめません。昔聞いたことのある曲は記憶でそれなりに楽しむことができています。

そろそろ人工内耳を装用して2年になります。聞こえ方も安定してきたような感じがします。

今日は人工内耳の日

今日(9月9日)は…
「人工内耳の日」
なんだそうです。

ちなみに

3月3日:「耳の日」(これは有名)
6月6日:「補聴器の日」

となってあます。

要は、3の倍数である6、3の3倍である9と、もっともっと聴こえを取り戻したいという願いから「人工内耳の日」が設定されたのだそうです。

それでは、12月12日は?

「内耳再生の日」

にしたらどうかなあ。

音が消える!

大雨が続いたかと思えば、今度は毎日暑いですね。

ところで、今日アレクサでお昼のニュースを聞いていたら、突然なにもいわなくなりました!
しかもちょうど文章の切れ目のところでした。

あれ?なにもしゃべらなくなっちゃった。ラジオが切れたのかな?

アレクサは時々なにもいわなくなることがあります。今回もきっとそういうトラブルなのだろうと思いました。

そこで、アレクサに「ラジオを付けて」と話しかけたところ…

その自分の声まで聞こえません!

ここで初めて、人工内耳のトラブルだということに気がつきました。

やばい!やばいぞ!これからオリンピックでも聞こうかと思っとったがに!
いや、それどころか、祭日だから病院は休みだし、このまま週末なにも聞こえない状態で過ごさなきゃならないのかと思うと、憂鬱になってきました。

どうしようかと、人工内耳のリモコンのボタンを適当に押してみましたが、復活しません。

困ったなあ。電話もできないじゃないか。

そこで、バッテリーを別のものに取り替えてみることにしました。

そうすると、無事に音が聞こえてきました。

ああよかった。バッテリーのトラブルだったのか。

しかし、バッテリーの残量が少なくなると、普通は20秒ごとぐらいに、「ポポポ ポポポ」と警告音がなって知らせてくれるのですが、今回はなにもなりませんでした。

このバッテリー壊れちゃったのかな…
と思って、充電器に1分ほど指してから再び取り付けてみたところ、不思議なことに復活していました。

しかし、そのバッテリーを2時間ほど付けていたら、また急に音がならなくなりました。
そしてまた1分ほど充電器に取り付けてから入れ直したところ、また復活しました。

これはどうなっちゃってるのかなあ。
そろそろこのバッテリーの寿命なのかな。

それにしても、人工内耳が復活してくれてよかったです。
これでオリンピックが聞けます。

しかし、今回は復活したのでよかったのですが、人工内耳は機械ですから、いつまたこういうトラブルに巻き込まれるかわかりませんね。
以前は音が聞こえない状態でも割と平気だったのですが、どうやら人工内耳のある生活にすっかり慣れてしまっていたようです。
音がならなくなるとほぼ全盲ろう状態ですから、こうなったときの対処方法も考えておかないといけないという、よい教訓になりました。

マッピング6回目

4月8日、6回目のマッピングにいってきました。

今回は入り口と耳鼻科の前の待合室で非接触型の体温計で体温を測られました。
36度2分でした。

さて、6回目のマッピングです。
前回の聴力測定では低音域の聴力がやや悪いということで、低音域を上げてもらいました。
その音にも大分なれてきて、このマッピングでもそれなりに聞き取れるようになりました。
ただ、普通の会話ではやや高音域が強調されたマッピングの方が言葉が明瞭で聞き取りやすいと感じます。

STの先例によると、マッピングはすべての周波数において均等に聞こえるように調整するすることが大切なんだそうです。
そこで、3つの高さのことなる音を聞いて、大きいか小さいかを応えてマップを調整してもらいました。
その結果、少し低音域が強調されたような音になりましたが、これも悪くないと思います。

最近ではAMラジオや電話の声もそれなりに聞き取れるようになってきて、苦手意識はなくなってきたように思います。
声は相変わらずテープを遅く再生したようなちょっと変な声に聞こえます。
聞こえ方は安定してきているように思います。

BLPCメールマガジンに執筆

ご無沙汰しております。

こちら富山はこの冬大雪が不利、物流がストップし、食料が手に入らなくなるなど大変な日々が続きました。ようやく暖かい春がやってきそうです。コロナも早く終息してくれるといいですね。

さて、このたび、BLPC(ブラインドパソコンサポート)さんが発行しているメールマガジン、「BLPCパソコンメモ」に、人工内耳の記事を書かせていただくことになりました。

何でパソコンのメルマガに人工内耳?という感じがしますが、最近の補聴器や人工内耳はハイテク医療機器で、PCやスマホとブルートゥースで接続できたりするわけで、まったく関係がないというわけでもないかなと思います。最近はパソコンだけでなく、iPhoneの活用や、視覚障害者の就労など、幅広い記事を取り上げられているようです。

そういうわけで、聞こえで悩んでいる方、身近に聞こえにくい方がいる方の参考になれば幸いです。

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