視覚障害者らにやさしい バリアフリーHP
◆読み上げソフト使いウェブ・サーフィンも

 ホームページを自分で作成する人が増えてきたが、ちょっとした配慮で、視覚障害者でも無理なく楽しめるページに変えることができる。障害者にも優しい、バリアフリーのホームページ作りを心掛けたい。(上伊沢 沖宏)

読み上げソフトや画面内容を点字表示する機器(手前右)を使ってインターネットを楽しむ九曜さん(富山市の自宅で)  「厚生労働省のホームページへようこそ」。パソコンが合成した女性の声が、ホームページの内容を読み上げる。初めは聞き取りにくいが、慣れれば何の問題もない。

 音声読み上げソフトの改良が進み、視覚障害者も、ウェブ・サーフィンを堪能できるようになった。音声に合わせてパソコンの実行キーを押せば、リンク先(関連づけられている別のページのこと)へも簡単にジャンプできる。

 富山市でマッサージ師をしている、全盲の九曜(くよう)弘次郎さん(2?)は、4年前にパソコンを始めた。いろいろなソフトや機器の助けを借り、今では、自分でホームページ(http://member.nifty.ne.jp/KUYO)を作れるほどに上達した。

◆画像に注釈入れ、ボタン名統一など配慮を

 そんな九曜さんも、時折嘆くことがある。「ホームページに画像や表がたくさんあると、読み上げソフトでは分からないことが多い」

 ブロードバンド回線の普及に伴い、画像を多用した凝った作りのホームページが増えてきた。この画像が、視覚障害者にとって、とんだ“障害”となる。テキスト(文字)ではないので、ソフトが読んでくれないのだ。

 どうしたら、視覚障害者に優しいホームページになるのか。プログラマーの赤間弘靖さん(40)(埼玉県所沢市)は「ホームぺージを作る時、これはこういう絵だと、画像に文字(テキスト)で注釈をつけるだけで、障害者はずっと使いやすくなる」と語る。

 リンク先を示すボタンにも説明をつければ、どのページに跳ぶのかが分かる。ソフトが正しく読めないので、熟語の途中に改行や記号を入れないように注意も必要だ。

 バリアフリーのページを作るには、ホームページ記述言語であるHTMLの知識が必要だが、「少し覚えるだけで大丈夫」(赤間さん)という。最近のホームページ作成ソフトには、読み上げソフトに対応したページを簡単に作れる機能を持つものもある。 九曜さんの印象では、視覚障害者に気を配った日本語ホームページは全体の一割に満たない。赤間さんは「バリアフリーWebデザインガイド」(http://bfree.purewell.net/)で、こうしたホームページの作り方を紹介している。ぜひ参考にしてほしい。

 日本IBMアクセシビリティ・センターの飯塚慎司課長は、視覚障害者だけでなく、高齢者や色覚障害者が使いやすい工夫も大切だと強調する。

 文字と背景の違いがはっきりするようコントラストを強くしたり、「送信」「OK」「確認」など、操作を指示するボタンの呼び名をばらばらにせず、「OK」なら「OK」だけに統一することなどが注意点だ。こうした配慮が、健常者にとっても使い勝手のよいページ作りにつながることは間違いない。

2002年1月8日 東京読売夕刊

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