始めようDTM 第7回 MIDIデータを聞いてみよう(2) 九曜 弘次郎 Homepage=http://member.nifty.ne.jp/KUYO/ e-mail:kojiro.kuyo@nifty.ne.jp  どもっ!!今回もDTM講座をお届けいたします。  さて、まずはなぜか恒例となりました前置きコーナーです。今回は読者の山口 光昭様から情報並びにご指摘をいただきましたので、それをお届けします。また ヤマハのMIDI音源モジュールMU128のバージョンアップに関する情報もお届けし ます。  まずは、2月号の本コーナー及び3月号の「トピックNOW」 で紹介しました、 カモン・ミュージックの点字楽譜作成システムに関する情報です。動作環境、機 能の概要等が明らかになりました。  まず動作環境は、PC-9800シリーズのMS-DOS上とのことです。これは、 視覚障 害者ならびに支援者の方々が、音声読上機能等を利用して使用しやすいようにと いう理由から選択されたようです。  つぎに主な機能の概要ですが、以下のようなものです。 1.「レコンポーザ」で作成された「楽曲データ」を読込み、音高/音長を抽出 する。 2.BASEで作成された「点字楽譜ファイル」を読込む。 3.「点字楽譜編集モード」で、点字楽譜としての入力・編集をサポートする。 4.編集した点字楽譜データを、MIDI出力して演奏する。 5.編集された点字楽譜を、点字プリンタで印刷出力する。 6.視覚障害者本人による操作を想定し、音声読上に対応する。 その他、上記システムに、「五線譜楽譜」の出力機能を付加してほしいとの要望 もあるようですが、検討中とのことです。  本件につきましては、今後もこのコーナーで続報をお伝えしていきたいと考え ております。  ところで、本誌1999年3月号の本コーナー中の、NIFTY MIDI TOOL FORUM の名称が 「FMIDITOOL」となっていましたが、正しくは「FMIDITOL」でした。お 詫びして訂正します。  情報をお寄せいただきました山口光昭様、ありがとうございました。今後も本 コーナーに対する情報、ご意見、ご要望などございましたら、お気軽にお寄せく ださい。可能な限り読者の皆様のご意見を取り入れ、本連載の参考とさせていた だきますので、宜しくお願いします。  さて、つぎにヤマハのMIDI音源、 MU128のバージョンアップに関するおしらせ です。 ------------------------------------------------------------------------ 音源モジュール:ヤマハ「MU128」GMレベル2にも対応、バージョンアップサービ スについて http://www.yamaha.co.jp/product/decbx/news/gml2/index.html   ヤマハ「MU128」を、 ユーザーによるバージョンアップでMIDI音源機器の新 統一規格 「GMレベル2」 に完全対応させるサービスが1999年5月25日(火)より 開始される。インターネットのヤマハホームページから無償でバージョンアップ 専用ソフトウェアをダウンロードし、そのソフトウェアを実行することで簡単に V2.0へのバージョンアップを行うことができる。   ◎「GMレベル2」…社団法人 音楽電子事業協会(AMEI)によって提案、 MMA (MIDI Manufactures Association)との協議の結果、今年、世界統一規格と規 定された。 ------------------------------------------------------------------------ 以上です。  さて、前回からMIDIデータの聞き方について解説していますが、 先月はDOS上 での聞き方について解説しましたので、 今回はWindowsでの聞き方について述べ たいと思います。またインターネットを利用してMIDI再生を行う方法についても 紹介します。 ■ WindowsでのMIDI再生 ■  前回の最後で触れましたが、WindowsでMIDIの再生を行うには、 まずMIDIドラ イバというものをインストールする必要があります。このドライバは他の周辺機 器と同じで、お使いのMIDIシステムによりドライバも異なります。基本的に音源 をパソコンのRS-232Cと直接繋いでいる場合は、 音源メーカーのシリアルドライ バーを使用し、MIDIインターフェースを使用して接続されている場合は、インタ ーフェースボードメーカーのドライバを使用するのが一般的です。  さてこのドライバは、音源やインターフェースボードに付属している場合もあ りますが、もし付属していない場合はインターネットの各メーカーのサイトから ダウンロードされるか、あるいはDTM関連雑誌を購入し、 付録CD-ROM等から入手 する必要があります。ここでは参考までに、主要メーカーのドライバダウンロー ドページのURLを掲載しておきます。 ------------------------------------------------------------------------ ローランド http://www.rolandcorp.com/japan/lib/index.html ヤマハ http://www.yamaha.co.jp/xg/utility/utility.html コルグ http://www.korg.co.jp/support/SoundEditor/SoundEditor.html カワイ楽器 http://www.kawai.co.jp/cmusic/download.html ------------------------------------------------------------------------  ところでドライバは、メーカーによりまちまちですので、ここでそれら全ての ドライバについて解説することはなかなか困難です。通常ドライバには、インス トールの手順を記述したREADMEなどのファイルが付属しています。詳しくはそれ をみていただきたいのですが、それだけではなんですので、ここでいくつかの例 をあげながら、インストールの手順について解説したいと思います。  まず私が知るかぎり、インストールの仕方には (1)インストーラが付属している場合。 (2)インストーラが付属していない場合 の二つのタイプがあります。(1)のインストーラが付属している場合は、通常 「SETUP.EXE」のようなファイルがありますので、それを実行し、 指示に従って インストールしていけば組み込めます。 Windowsの多くのアプリケーションと同 じような手順ですので、これらをやったことのある方であれば、比較的簡単に行 えます。インターネットからダウンロードした、 ヤマハのCBXドライバがこのタ イプでした。  つぎに(2)のインストーラが付属していない場合は、手動インストールにな りますので少しやっかいです。現在私の手元に、ヤマハのミュージックシーケン サー「QY70」に付属の、QYデータファイラー for Windowsのなかに集録されてい る、CBXドライバーがありますので、これを例にとって、 手動インストールの手 順を説明したいと思います。ドライバ固有の設定の部分以外は、他のドライバで も同じだと思いますので、参考にしてください。  なお以下に説明する手順は、Windows98+98readerの環境でないと、一部うまく 音声が出ない部分があります。これは98readerで強化された、コントロールパネ ルの読み上げの部分を使用するからです。 95reader Ver2.10以前及び VDM100W-PC-TKLKERでは音声が出ない部分がありますのでご了承ください。 ------------------------------------------------------------------------ (1) まずウインドウズキーまたはCTRL+ESCキーを押して、 「スタートメニュ ー」を開きます。 (2)「設定S」を選びます。 (3)「コントロールパネルC」を選んでenterキーを押し、コントロールパネル を開きます。 (4)カーソルキーを使って「ハードウェアの追加」 を選んでenterキーを押し ます。 (5)CTRL+上下カーソルで画面を確認します。「このウィザードでは、 新しい ハードウェアデバイスのためのソフトウェアをインストールします。(中略)新 しいハードウェアのためのデバイスをインストールするには次へをクリックして ください」と出ているはずですので、TABキーで「次へのプッシュボタン」 を選 んでenterキーを押します。 (6)またCTRL+上下カーソルで画面を確認します。 「システムにあるプラグア ンドプレイ機器を検索します。(中略)続行するには次へをクリックしてくださ い」と出ていますので、TABキーで「次へのプッシュボタン」に合わせて enter キーを押します。 (7)「キャンセルのプッシュボタン」と音声が聞こえ、暫くすると「フラグア ンドプレイ以外の機器は自動的に検索されます。(以下略)」と出ます。ここで 上下カーソルキーを押してみてください。「はい、通常はこちらを選んでくださ い」と「いいえ、一覧から選択する」の2項目移動できると思います。ここでは 「いいえ、一覧から選択する」と聞こえるところにカーソルを持っていき、 TAB キーで 「次へのプッシュボタン」と聞こえるところに持っていってenterキーを 押します。 (8)するとハードウェアのリストが表示され、上下カーソルキーで選択でき、 カーソルのある位置が読み上げられると思います。ここで「サウンド、ビデオ及 びゲームのコントローラ」 というところにカーソルを持っていき、TABキーで 「次へのプッシュボタン」 と聞こえるところに持って行きenterキーを押しま す。(このハードウェアのリストボックスが、 95reader Ver2.10以前及び VDM100W-PC-TALKERでは読み上げない部分です。) (9)「ドライバ情報データベースを作成しています」と聞こえますので、暫く 待ちます。これが終了するとなにか音声が聞こえますので(ならない場合もある かもしれませんが)、TABキーで 「ディスク使用ぴっぴっぴのプッシュボタン」 と聞こえるところに合わせてenterキーを押します。 (10)ここで、ドライバファイルのあるドライブやホルダを指定します。今回 私が使用した環境では「A:\MIDIDRV」ですので、これを入力しました。指定が終 わりましたら、TABキーで「OKのプッシュボタン」に持っていきenterキーを押し ます。 (11)すると指定した場所にあるドライバのリストが「モデルのリストボック ス」として表示されていると思います。複数のドライバがある場合は、複数表示 されます。上下カーソルキーを押すことで音声でも確認できます。ここでは「ヤ マハCBXドライバー for Windows95」を選択して「OKのプッシュボタン」 に移動 してenterキーを押します。 (12)CTRL+上下カーソルキーで画面を確認してみてください。 「ハードウェ アのインストールを正常に続行します。ハードウェアに必要なソフトウェアを続 けてインストールするには完了をクリックしてください」 と出ますので、TABキ ーで「完了のプッシュボタン」に移動してenterキーを押します。 (13)ここでドライバが組み込まれ、終了するとドライバ固有の設定画面にな ると思います。ここからあとはドライバにより異なると思います。 ヤマハのCBX ドライバーの場合は 「ヤマハCBXドライバーセットアップ」という、ドライバの 設定画面になっています。 TABキーを押してみると 「MIDI出力のラジオボタン COMM1」 「マルチポートのチェックボックスチェック無し」「ドライバ無効のチ ェックボックスチェック無し」「OKのプッシュボタン」「キャンセルのプッシュ ボタン」と出ています。MIDI出力のラジオボタンでは、 RS-232Cポートが2つ以 上あるパソコンの場合、どのポートに音源が接続されているのかをカーソルキー で指定します。マルチポートというのは、通常MIDIでは16パートまでの演奏し か扱えません。 ところが最近のDTM音源では、マルチポートつまりMIDIポートを 複数用意することで、32パートやそれ以上の演奏を可能にしています。ヤマハ のMU80以上の機種をお使いの方は、このマルチポートをチェックしておいてくだ さい。スペースキーで「チェック」「チェック無し」を切り換えられます。よく 分からない方は、とりあえず「チェック」しておいて大丈夫だと思いますが、一 部のマルチポート未対応の音源でマルチポートの信号が送られると、正常に動作 しないものがあるとも聞いていますので注意してください。 そしてもう一つの 「ドライバ無効のチェックボックス」ですが、これはチェック無しにしておいて ください。ここをチェックすると、ドライバが無効、つまり働かなくなります。 設定が終わったら、TABキーで「OKのプッシュボタン」に持っていきenterキーを 押します。 (14)Windowsを再起動するかどうか聞いてきます。 フロッピードライブから ドライバディスクを取り出してenterキーを押すと、再起動がかかります。 (15)再起動してWindowsが立ち上がってきましたら、 以下の設定を確認して みてください。 1.「スタートメニュー」「設定」「コントロールパネル」でコントロールパネル を開きます。 2.カーソルキーで「マルチメディア」を選択しenterキーを押します。 3.CTRL+TABキーを押して「タブMIDI」と聞こえるところに移動します。 4.TABキーを押して「MIDI出力のツリービュー」に移動します。 5.現在システムにインストールされているMIDIドライバのリストが表示されてお り、カーソルキーで選択できます。「ヤマハCBX Aドライバー」のように、 さき ほどインストールしたドライバ名を選択します。マルチポートに対応したドライ バを組み込んだ場合、同じドライバでも複数存在している場合があります。ヤマ ハCBXドライバでしたら 「ヤマハCBX Aドライバー」「ヤマハCBX Bドライバー」 …のような感じです。これは音源のAポートに出力するのかBポートに出力するの かといったことを指定するわけですが、 とりあえずここはAポートにしておくの が無難かと思います。 6.TABキーで「OKのプッシュボタン」に移動してenterキーを押します。 7.コントロールパネルに戻ってきましたので、ALTキーでメニューを出し 「閉じ る」を選択して、コントロールパネルを閉じます。  以上でMIDIドライバが使用可能になりました。 ------------------------------------------------------------------------ ■ それでは再生!! ■  さて、MIDIドライバのインストールは終わったし、いよいよ再生してみましょ うか。おっとそのまえに…、プレイヤーはどうしましょう!!実は、 SMF形式の ファイルであれば、 Windowsに標準でインストールされているメディアプレイヤ ーでも再生が可能です。が、ここではもう少しMIDI再生に適したソフトをご紹介 しましょう。それは「TMIDI」というソフトです。  このソフトはSMF以外にも、RCPCV.DLLを用意すればレコンポーザファイルも演 奏することが可能です。またUNLHA32.DLLやUNZIP32.DLLを用意することで、 LHA やZIPで圧縮されたファイルを解凍することなく、 そのまま演奏することも可能 です。音声との相性もよく、非常に高機能なのでお勧めです。  さて、TMIDIの所在は例によってNiftyのFMIDITOLにあります。または作者のふ みぃさんのホームページにもあります。 ------------------------------------------------------------------------ NIFTY FMIDITOL/LIB 6 1577 PXN04672 99/02/08 728825 444 B TMIDI_3_4_1.LZH TMIDI v3.4.1/95・NT4.0 fummyさんのホームページ http://www.din.or.jp/~fummy/ 中の http://www.din.or.jp/~fummy/programs/  ※私が今原稿を書いている時点で、Nifty/FMIDITOL/LIB11及びホームページの   の方にTMIDIのベータ版が公開されており、 こちらが現在の最新版ですが、   今回は上記の正式版の方を使用するという前提で説明させていただきます。   ※ ------------------------------------------------------------------------  まず上記を参考に、TMIDIをダウンロードします。 なおファイル名が10文字 になっていますので、 DOSでダウンロードされる場合はファイル名を変更してや る必要があります。「TMIDI3_4_1.LZH」と_がたくさんついていますので、 これ を省き 「TMIDI341.LZH」 とすれば、 DOSでも扱えるファイル名になると思いま す。  さてダウンロードが終わりましたら解凍です。 おそらくDOSで解凍しても問題 ないでしょう。今回は「C:\TMIDI」に解凍するものとして話を進めます。  解凍が終わりましたら、早速TMIDIを起動してみましょう。 「スタートメニュ ー」 「ファイル名を指定して実行」で「C:\TMIDI\TMIDI.EXE」と入力してenter キーを押します。いちいちファイル名を入力して起動するのがめんどうな方は、 ショートカットを作成しておかれると便利になります。  つぎにTMIDIを初めて使う場合は、 出力するドライバを選択する必要がありま す。「あれ?さっきコントロールパネルのマルチメディアのMIDIのタブで指定し たんじゃないの?」  そうです!!実はそれでいいのですが、TMIDIではそれとは別にTMIDI独自で設 定することができるのです。それでは設定してみましょう。  まずALTキーを押してメニューを開きます。 左右カーソルキーをなんどか押し て 「オプションO」というところに合わせます。そこで下カーソルキーを押すと 「MIDI設定M」と言いますのでenterキーを押します。すると設定ウインドウが開 き「ポートAのコンポボックス…」などと読み上げます。 ここで上下カーソルキ ーを押してみると、さきほどのコントロールパネルのマルチメディアのMIDIのタ ブで選択したのと同じようなリストが出ていると思います。ここで使用するドラ イバを選択し、もう一度TABキーを押してみると「ポートBのコンポボックス」と 読み上げます。ここでも同じようにドライバが選択できます。「あれ?また設定 するの?」と思われるかもしれません。ここはさきほどの「マルチポート」と関 係があるのです。  CBXドライバのようにマルチポート対応のドライバの場合、 「CBX Aドライバ ー」 「CBX Bドライバー」のように、複数のドライバが存在するかのようになっ ていました。TMIDIで、ポートAを「CBX Aドライバー」を選択し、ポートBで「ヤ マハCBX Bドライバー」を選択するといった指定をすることで、 このマルチポー トを有効活用することができるわけです。またポートAとBとで違うドライバを選 択することで、複数の音源でのアンサンブルをするといった応用もできます。  さてTMIDIの設定の話しに戻しましょう。 TABキーを押していくと分かります が、TMIDIではポートFまで設定することができます。一つのポートで16パート の演奏ができますから、実質96パートの同時演奏が可能です。(もちろん音源 がそれに対応していないと意味がありませんが。)実際にはそんなにたくさんの ポートは使用しませんから、 使用しないところは 「NONE」にしておいてくださ い。設定が終わりましたら、TABキーをなんどか押して 「OKのプッシュボタン」 と聞こえるところに合わせてenterキーを押します。  つぎにもう一度ALTキーを押してメニューを開き、 右カーソルキーを一度押し て 「演奏モードS」と聞こえるところで、上下カーソルキーを押して「MIDIデバ イス切替解除」 というところに合わせ、 ここがチェックされていない場合は enterキーを押してチェックしてください。 チェックされている場合はESキーを なんどか押してメニューを閉じてください。ここがチェックされていないと、コ ントロールパネルのマルチメディア、MIDIのタブで設定されたドライバを使用す ることになるようです。  以上で演奏の準備は終わりです。  さてそれでは早速再生してみましょう。今回もサンプルのMIDIデータは、先月 号のアクセスレビューのFSWディレクトリに集録されている、 アクセスレビュー のコマーシャルソングを使用します。先月号のアクセスレビューのフロッピーを 用意します。 そしてFSWディレクトリ内の「ARCMSONG.LZH」を適当な場所に解凍 します。とりあえず「C:\MIDI」に解凍するものとします。 解凍が終わりました らTMIDIで以下のような操作を行ってみてください。  まずALTキーを押し、プルダウンメニューを開きます。 下カーソルキーをなん かいか押して「ファイルを開くO」を選択し、enterキーを押します。すると「フ ァイル名のエディット」 と聞こえますので 「C:\MIDI\ARCMSONG.MID」と入力し enterキーを押します。すると音声で 「アクセスレビューコマーシャルソング、 TMIDIプレイヤー」などと聞こえ、演奏が開始されます。  いかがでしょう。演奏はうまく行きましたでしょうか?演奏を止めたいときは F11またはCTRL+Pを押します。  さて、さきほども書きましたように、TMIDIではUNLHA32.DLL等を用意すること で、LHAなどで圧縮されたファイルをそのまま演奏させることが可能です。 それ では試しにやってみましょう。  アクセスレビュー1999年4月号のフロッピーをドライブに入れます。そし てさきほどの 「ファイルを開く」 メニューから、 フロッピードライブの 「\FSW\ARCMSONG.LZH」をそのまま指定してenterキーを押します。するとフロッ ピードライブがかたかた音を立て「アクセスレビューコマーシャルソング」など と音声が聞こえ、 演奏が開始されると思います。もし演奏されない場合は、F11 またはCTRL+Pキーを押してみてください。 これは実は再生/一時停止キーになっ ており、トグルで切り替わるようになっています。  いかがでしょうか。なかなか音声でも使いやすいソフトだと思います。演奏の 方法にはこのようにファイルを直接開く方法の他に 「ホルダを指定して開く」 「EXPPLOREからファイルやホルダを貼り付ける」などの方法が使えます。ホルダ を指定したり貼り付けたりした場合は、そのホルダ及びその下にあるホルダ内に あるMIDIデータを抽出してきますので、カーソルキーで演奏させたいMIDIファイ ルを選択してenterキーを押すことで演奏させることが可能です。 またこのリス トに読み込まれているMIDIファイルを次々に自動で演奏させることも可能です。 もちろんそれらのファイルは圧縮されていてもかまいません。  詳しくはTMIDIを解凍したホルダ内に、 マニュアルがHTMLファイルとして入っ ていますので、 HPRやVE98などのインターネットブラウザーで読んでください。 動作に必要な各コンポーネントのダウンロードページにもリンクされていますの で、必要に応じて入手してください。 ■ インターネットでMIDI再生 ■  最近インターネットでは、 ホームページでMIDIによるBGMを流しているところ もあります。 せっかくWindowsでMIDIの再生環境を作ったのですから、ここは一 つインターネットでのMIDI再生にもチャレンジしてみましょう!!  まずは道具を調えます。さきほどの再生環境の他に以下のようなものが必要で す。 1.HPRままはVE98が正常動作し、インターネットのWEBが閲覧可能な環境 2.ヤマハMIDPLUG (Netscape及びインターネットエクスプロアー用MIDIプラグイ ンソフト)  1.については、過去のアクセスレビューの記事などを参考に各自環境を整えて ください。2.に関しては今からダウンロードしに行きます。なおさきほど使用し たTMIDIは、 今回は必要ありません。 MIDIドライバがWindowsに組み込まれてい て、 MIDI音源がパソコンに接続されていればOKです。 プラグインはヤマハの MIDPLUGを使用しますが、 音源及びドライバ等はヤマハのものでなくてもかまい ません。  ところで、現バージョンのVE98(Ver1.20)では、プラグインとして埋め込まれ たMIDIデータを再生することは困難のようです。 (MIDIファイルのおいてある URL及びディスク上のMIDIファイルを直接指定して再生することは可能です。) 本件に関しましては、VE98のサポートMLでも話題になっていましたので、今後改 良されるかもしれませんので、 一応IE版のMIDPLUGもご紹介しておきますが、そ のような理由から、 今回はHPRでしか動作確認をしていないことをご承知おきく ださい。  では早速、MIDPLUGのダウンロードに行きましょう。 まずは以下のページにア クセスします。 http://www.yamaha.co.jp/xg/midplug/top.html  ここに入ると「[3] MIDPLUG for XG ダウンロード」 というハイパーリンクが ありますので、ここをクリックします。するとページが四つのフレームに分割さ れていますが、左(VE98の場合上)から二つ目のフレームに入ります。するとペ ージが現れ「Win95:Netscape版」と「Win95:InternetExplorer版」などのハイパ ーリンクがあります。 HPRで使われる場合は「Win95:Netscape版」を、VE98で使 われる場合は 「Win95:InternetExplorer版」 のハイパーリンクをクリックしま す。  するとまたフレームになっていますが、ここは一つしか入るところがありませ んのでそこに入ります。するとMIDPLUGの概要が表示されますので「MIDPLUG for XGをダウンロードする」(IE版の場合は「MIDPLUG Control for XG をダウンロ ードする」)のハイパーリンクをクリックします。使用許諾契約書が表示されま すので「同意する」のハイパーリンクをクリックします。  するとダウンロードサイトの一覧が表示されます。ここにはソフトウェアシン セサイザー S-YXG20体験版が付属のものと、 MIDPLUG単体のものの二つがありま す。もしMIDI音源を持っておられない方は、ソフトウェアシンセサイザー付属の ものをダウンロードすることで、楽しむことができます。MIDI音源をお持ちの方 や、 他のソフトウェアシンセサイザーを既にお使いの方は、MIDPLUG単体のもの をダウンロードされると良いでしょう。  また同じファイルでもいくつかダウンロードサイトがあると思いますが、どこ からダウンロードしても同じです。サーバの混雑を考慮していくつか用意してあ るだけです。  ここでお好みのものをクリックし、バイナリファイルをダウンロードする要領 でファイルに保存します。MIDPLUG単体のものは、サイズが800KBほどなのでそれ ほど時間はかかりませんが、 ソフトウェアシンセサイザーが付属のものは3MBぐ らいあり、かなりサイズが大きいので時間がかかります。  さて、ダウンロードが終了しましたら、一旦電話回線を切ります。そしてイン ストールに入りましょう。  ダウンロードしたファイルは、拡張子が.EXEの事故解凍形ファイルになってい ます。ファイル名はNetscape用かIE用か、ソフトウェアシンセサイザーが付属し ているかいないかにより異なりますが、とりあえずダウンロードしたファイルを 実行します。するとダウンロードファイル名の拡張子.EXEを除いたファイル名と 同じ名前のホルダが作成されていると思いますので、そのなかを見てみてくださ い。「SETUP.EXE」というファイルがあるはずです。 これを実行してインストー ルを開始します。 インストール手順は他のWindowsアプリとほぼ同じです。ソフ トウェアシンセサイザーが付属のものの場合は、 MIDPLUGのインストールが終了 すると、 続けてS-YXG20をインストールするかどうか聞いてきますので、インス トールするかどうか選択して、 必要であればS-YXG20をインストールしてくださ い。  さて準備は以上で終わりです。 ではここで少し実験をしてみましょう!! 「ARCMSONG.MID」 を適当なホルダ、例えば「C:\MIDI」に入れておきます。つぎ にHPRもしくはVE98を立ち上げ、 HPRの場合は拡張キー+テンキーのピリオド、 VE98の場合はTABキーを数回押して 「アドレス入力」というところに合わせ、現 在開いているページのアドレスが入っていますからCTRL+DELキーで削除します。 さ〜てと、それでは以下のように入力してみてください。 C:\MIDI\ARCMSONG.MID[enter]  するとHPRの場合「オーディオ再生を行います。お待ちください。」 と言いま す。VE98ではなにもいいません。さて!!どうでしょう?音楽が聞こえてこない でしょうか?  このようにMIDPLUGを組み込んでおくと、HPRやVE98をMIDIプレイヤーとして利 用することができるのです。まぁ実際にはこのような使い方はあまりせず、本来 はHP上にプラグインとして埋め込まれているMIDIデータを再生するのが普通で す。ブラウザーにMIDIファイルを読み込んでならすだけなら、 IEの場合MIDPLUG が入っていなくても演奏できるかもしれません。(きちんと試しわけではないの で分かりませんが。)  それでは、 インターネットでMIDPLUGによる演奏を楽しんでいただけるサイト をご紹介します。といっても一つしか分かりません!! http://www.midradio.net/ja/  MIDIラジオのページで、有線放送のように、次々と音楽の演奏が行われます。  他にもMIDIを楽しんでいただけるサイトは山ほどありますが、今私の手元にこ れぐらいしかありませんので、そのうち出てきましたらご紹介します。もちろん 読者の方からの情報も大歓迎ですので、なにかおもしろそうなページを発見され た方は是非御連絡くだされば幸いです。  今回は、インターネットとMIDIを連携した、ちょっぴりマルチメディア的な感 じのする内容にしてみました。いかがでしたでしょうか。 視覚障害者もWindows が利用できるようになり、いろいろなことに挑戦できる可能性が生まれてきたよ うに思います。  次回は、MIDI音源を持っていない方でもMIDIによる演奏を楽しんでいただける よう、ソフトウェアシンセサイザーをご紹介したいと考えております。では次回 もお楽しみに!!