Kuyo's FAQ PC編

 こちらに寄せられましたパソコン関連についての質問をまとめてみました。ほとんどはアンケートのためにお答えしたものです。




  1. パソコンをどのように操作していますか?
  2. どんなパソコンで、どんなOSを使っていますか?
  3. 視覚障害者用に開発されたWindows用スクリーンリーダーにはどのようなものがあるのですか?
  4.  どんなソフトを使っていますか?
  5. Windowsの普及はどのような影響を与えますか?
  6. パソコンを使って何をしていますか?
  7. インターネットで何をしていますか?
  8. パソコンを使用することで、何か変わりましたか?
  9. パソコンを使用していく上で困っていることはなんですか?
  10. これから全ての視覚障碍者の方々がパソコンを使えるようになるために、また、今パソコンを使っている方々がもっと便利になるために、どのようなことを希望しますか?
  11. ホームページを作成する人、商品を開発する人に対して、希望することはなんですか?


 Q1:パソコンをどのように操作していますか?


 A1:基本的にはWindowsやMS-DOSの画面や操作内容を音声化してくれる「スクリーンリーダー」でパソコンを使用しています。また点字表示してくれる「ピンディスプレイ」で画面内容を点字で読みながら使用することもあります。
 それからWindowsを使用する場合、通常マウスで操作を行いますが、視覚障害者の場合マウスは扱いにくいのでキーボードで操作を行います。時々「キーボード上の文字が読めないのに打てるのか?」といった質問もありますが、キー配列を覚えてしまえば見えなくても打つことはできますし、晴眼者の方のなかにもキーボードを見なくとも打てる肩はたくさんいらっしゃいますので、このへんはハンディにならないと思います。
 また、キーボード上の一部のキーを点字タイプライターに見立てて入力を行う「6点入力」という方法もあります。ただし一部の機種では6点入力のできないものもあります。
 実際どのように操作しているのか聴いてみたい方は、このページ内の「音声によるパソコンのデモ」をお聴きください。少しは参考になると思います。

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 Q2:どんなパソコンで、どんなOSを使っていますか?

 A2:パソコンは一般に市販されているものを使用します。特別なものではありません。
 私の場合は、まずPC/AT互換機でWindows98を使用しています。パソコンはデスクトップとノートパソコンの両方を持っているので、場合に応じて使い分けています。
 また我々にとってはグラフィカルな表示でマウス操作を前提としたWindowsより、テキスト表示でキーボード操作が主のMS-DOSが使いやすいこともあるので、場合に応じてMS-DOSを利用することもあります。これは旧型のNECのPC98x1シリーズを使用しています。MS-DOSの場合はPC98x1シリーズの方がソフトが充実していて使いやすいからです。

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 Q3:視覚障害者用に開発されたWindows用スクリーンリーダーにはどのようなものがあるのですか?


 A3:視覚障害者用のWindows画面読み上げプログラムには以下のものがあります。

 詳しくは各リンク先のページをご覧いただくとして、個人的な考えを書かせていただきます。
 上記に上げたようにいくつか種類があります。それぞれ特徴がありますので、どれが良いとか悪いとか一概には言えません。
 95Readerは、日本で最初に開発されたスクリーンリーダーで、スクリーンリーダーのスタンダードと言えるでしょう。多くの一般向けアプリケーションが、この95Readerに対応しています。ただ英語や記号の読み方に若干問題があるように思います。なお最新のXP ReaderではIEの読み上げ、マクロメディアフラッシュを使ってページの読み上げ、アクロバットリーダーによるPDFファイルの読み上げ、パワーポイントの読み上げ機能などが追加されました。
 PC-TALKERは、視覚障害者向けに作られた専用のワープロや住所録ソフトなどが使えます。こういったソフトは少し高いですが、専用に作られているため使い勝手は抜群です。また漢点字対応版もありますので、こういった機能を望む方にお勧めです。
 IEも読み上げできることから、発売もとメーカーや一部のHPでは、「音声ブラウザーがなくても快適にネットサーフィンで切る」などといっていますが、イメージマップに代替テキストがつけられていてもそれを読み上げなかったり、フレームを使用したページのばあいフレームを飛び越えて読み上げたり、ホームページ上のテーブル(表)の把握が困難だったりと機能が不充分で快適とまではいえないという感じがしますので、別途音声ブラウザーが必要だと思います。しかしマクロメディアフラッシュに対応している点などは評価できます。
 PC-TALKER-VDM100Wは、上記のPC-TALKERを、MS-DOS時代に視覚障害者の間でよく使われてきた画面読みプログラム「VDM100」に操作体形を似せたものです。機能面ではPC-TALKERと変わりありません。MS-DOSでVDM100に親しんできた人がWindowsに乗り換える場合にお勧めです。
 outSpokenは、とても高機能なスクリーンリーダーで、工夫次第でほとんどの一般向けアプリケーションが利用可能です。パソコンをフルに使いこなしたいパワーユーザーの方にお勧めです。ただ操作が若干複雑なため、初心者には利用が難しいかもしれません。
 真に残念なことに、このソフトは発売もとの都合により現在は販売を終了してしまいました。
 JAWSはアメリカでもっとも普及しているスクリーンリーダーで、こちらもとても高機能です。各アプリケーションに対応したスクリプトを使用することでさまざまなアプリケーションに対応可能なうえ、ヘルプ機能が充実していますので、初心者から上級者まで使いやすい設計になっています。IEも読み上げることができるうえ、ホームページの読み上げ設定も専用の音声ブラウザーなみに細かく調整できます。パワーポイント、ロータストーツなどの読み上げをスクリプトにより実現しており、他のスクリーンリーダーでは対応不可能なアプリケーションが使えるのが特徴です。
 欠点を上げるなら価格が高いこと、もともとエイ誤用に開発されたソフトなので日本語部分の機能がやや不充分なこと、日本の開発元があまり対応がよくないこと、少し複雑なところがあることでしょう。
 WinVVoiceは、2000Readerのソースコードをもとに、ピンディスプレイの機能に重点をおいて開発されたスクリーンリーダーです。漢点字、6点漢字、情報処理点字など多彩な点訳機能に対応しているほか、国内で入手可能なほぼ全てのピンディスプレイに対応しています。さらに95Readerをインストールしておかなくても95Readerエミュレート機能が使えるため、95Readerに対応したアプリケーションがそのまま利用できます。
 欠点としては、IEの対応が実用レベルでないことです。
 他のソフトについてはあまり使ったことがないので意見を述べるのは控えたいと思います。

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 Q4: どんなソフトを使っていますか?


 A4:用途に応じていろいろあるので全部紹介するのはとても無理なのですが、よく利用しているものを紹介します。
 エディター(文書作成ソフト)ですが、WindowsではWZ Editor、MS-DOSでは「DMエディター(視覚障害者向けに開発されたエディターで、市販のVZエディターに操作が似ているエディター)」を使用しています。
 ホームページの閲覧には、IBMの「ホームページ・リーダー」を主に愛用しています。視覚障害者用に開発された、MS-DOSやWindowsでインターネットができる「ALTAIR」なども活用させていただいています。
 メールソフトは、以前はホームページリーダーに付属の「ホームページメーラー」や「MMメール」を使っていましたが、最近では「電信8号」を使用しています。
 他には年賀状作成に「宛名職人」、CD作製に「Win-CDR」「B's Recorder」など、いろいろ使用しています。
 音声でどのようなソフトが使えるのか詳しく知りたい方は「視覚障害者に利用可能と思われるWindowsソフト一覧」が参考になります。

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 Q5:Windowsの普及はどのような影響を与えますか?


 A5:視覚にに訴えるグラフィカル表示で、しかもマウス操作を前提に作られているWindowsは、どちらかというと視覚障害者には使いやすいと言えるものではないと思います。しかし世の中のほとんどのソフトはWindowsですし、職場でパソコンを使用している視覚障害者はどうしてもWindowsを使わなければならないので、ある意味仕方なく使っている面もあると思います。
 しかしWindowsも悪いことばかりではなく、音声などのマルチメディアデータを扱えたり、CDを作成したり、OCRで文字を読んだ利できるので、そう言う意味では使い方次第で可能性のあるOSだとも思います。
 また、なかには「UNIX」というOSを利用されている方もいますが、私はUNIXの環境も知識もないので使っていません。でもこれは使いやすいようですよ。だれか私のために環境を構築してくださいな!!

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 Q6:パソコンを使って何をしていますか?


 A6:「しゃぁあんた、いろいろやちゃ(笑)」ってのでは答えにならないので代表的なものを。
 文書作成、インターネットが主です。その他にはOCRで墨字の本や郵便物などを読んだり、CD-Rを利用してCDを作成したり、MIDI対応のシンセサイザーなどを使用して音楽を作ったりしています。
 その他私は基本的にパソコンが趣味なので、パソコンでできるおもしろいことにはどんどん挑戦してみたいと思っています。きっといろいろな可能性をもたらしてくれる道具だと思います。それがパソコンのおもしろいところですね。

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 Q7:インターネットで何をしていますか?


 A7:これも「いろいろ」と言いたいところですが、オンラインショッピングや、趣味(音楽やパソコン関連商品の製品情報)の情報を入手したり、生活に必要な情報(電車の時刻表、テレビやラジオの番組情報、地域のイベント情報、私の場合は富山県関連)などを入手したりしています。
 あとは掲示板やメーリングリストなどで、他の人とのコミュニケーションにも使用していますし、このページを作ったりとか(笑)、インターネット上の占いゲームや心理テストなんかもおもしろいですよね。私のお薦めは「おもしろ心理テストの部屋」です。おもしいからやってみられ!!

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 Q8:パソコンを使用することで、何か変わりましたか?


 A8:一頃で言って「情報の量が莫大に増えました」ってとこかな。今まで我々は点字、テレビ、ラジオなどの情報がほとんどでしたが、パソコンを利用することによって今までとは比べものにならないぐらいの情報にせっすることができるようになったと思います。特にインターネットの普及はそれを促進しましたね。
 晴眼者の場合は新聞や広告などさまざまなメディアから情報を得ることができますので、パソコンは「あれば便利」といったていどのものだと思いますが、我々にとってはパソコンがあるのとないのとでは格段に違うと思います。
 あとは「その情報をどうやって生活に活用するか」が課題かな…。情報は「多ければいい」というものではなくて、それを「いかに活用するか」が大事だと思っています。

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 Q9:パソコンを使用していく上で困っていることはなんですか?


 A9:まず、全てのアプリケーションが音声で利用できないと言うことですね。どうしても使えるソフトにはいくらか限りがありますので、晴眼者に比べると選択の幅が狭まります。たまには「買ってみたけど使えんかった」ってこともあります。
 あとWindowsがトラブルで動かなくなってしまった場合、視覚障害者が単独でWindowsの再インストールをすることは困難なので、そのような場合にも困ります。
 それからホームページにしても、画像中心で見た目だけが重視されるページは音声読み上げしにくく、そのために知りたい情報が読めなかったり、その情報にたどり着けなかったりすることがあります。

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 Q10:これから全ての視覚障碍者の方々がパソコンを使えるようになるために、また、今パソコンを使っている方々がもっと便利になるために、どのようなことを希望しますか?


 A10:まず全ての視覚障害者がパソコンを使えるようになるには、初心者向けのガイドブックの作成や、視覚障害者にパソコンを指導し、サポートすることのできる人材が必要になると思います。視覚障害者と晴眼者では同じソフトであっても、マウスで操作するのとキーボードで操作をするのでは使用方が異なりますし、音声化ソフトの使用法に精通した人でないと指導が困難なので、そう言ったことに詳しいサポーターは必要だと思います。都会では視覚障碍者を対照としたパソコン教室なんかもありますが、田舎ではなかなかないですね。そのため私も友人や知人のパソコンのセットアップや、使用法の指導にかりだされることがあります。
 またもっと便利に使うことができるようには、もっと高機能で使いやすいスクリーンリーダーの開発、そして各アプリケーションソフトの開発者の方々にも配慮していただく必要があると思います。また個人的には「いつでも画面を見てくれる人」が近くに欲しいです!!募集してますので、富山市にお住まいで画面を見てくださる方はメールくださいまし。(笑)

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 Q11:ホームページを作成する人、商品を開発する人に対して、希望することはなんですか?


 A11:まずホームページですが、昨今では画像中心の見た目だけが重視される傾向があります。もちろんデザインも大事なことは分かりますが、もっとWebのアクセシビリティーのガイドラインにそったページ作りをしていただきたいと思います。具体的には画像にはそれの変わりとなる代替えテキストを付けるといったことは最低限守っていただきたいです。
 それから最新技術を取り入れたページ、例えばショックウェーブやPDFファイルを利用したページなども増えてきており、これらも我々にアクセス困難な状況を作り出してきています。Web制作者の方には、だれもがアクセス可能な形式での情報公開を希望します。
 これらのWeb製作については「バリアフリーWebデザインガイド」に大変よくまとめられていますので、こちらを是非お読みください。
 また製品開発者にお願いしたいところですが、新しい製品をを開発する場合、視覚障害者にも利用できるようなインターフェースのようなものを盛り込むようにしていただきたいです。そうでないと、最新技術が開発されるたびに「これは我々に使えるのか?」といったことを一々気にしなければなりません。そして今までの経験から言って、ほとんどの最新技術は使えないものが多く、あとで「バリアフリー」だの「ユニザーサルデザイン」だのと、とってつけたようなもを付けて宣伝しているものが非常に多いです。もう少し開発段階から、アクセシビリティーについて検討してから製品開発ができないものかと思いますが、いかがお考えでしょうか。
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Last update: 2006/08/10