人工内耳との出会い 3

人工内耳をするかどうかはかなり悩みました。ポイントを整理してみます。

  • 現在多少なりとも聴力が残っている
  • 人工内耳で聞こえる音声はロボットや宇宙人のような声のようだ(訓練をすれば人の声として聞こえるようだが今のところイメージできないが)
  • 多少なりとも残っている聴力を犠牲にしてまで人工内耳を入れる必要があるのか?
  • 人工内耳の手術には、目眩、吐き気、味覚障害、顔面神経麻痺などが起こる可能性があり、リスクが大きい
  • それならば、内耳再生が実用化するのを待って、自然な音が聞きたい
  • しかし、内耳再生が実用化するのはいつになるかわからない。10年以上先かもしれない。
  • 年齢的に、10年以上待ってはいられない

そこで気になったのが

「人工内耳を入れてしまったら、将来内耳再生医療が実用化したときそれを受けることができるのだろうか?」

ということです。

これを、先生に尋ねてみました。

その結果…

「できるだけ内耳の構造を壊さないようにしますから、将来内耳再生医療が実用指した場合受けられるようにします」

とのことでした。

従来、人工内耳を入れると、残存聴力が失われると考えられてきたそうです。

しかし、昨今では、柔らかい電極の開発や、手術手技の発達により、内耳に負担を与えず、残存聴力を生かすことが可能になってきているようです。

それならば、とりあえず今人工内耳を装用して、将来内耳再生医療が実用化したとき、また考えることができるのではないか。

10年以上先のことを考えるより、今少しでも聞こえを取り戻すことの方が先決ではないだろうか?

と考えるようになりました。

さらに、先生からいただいたパンフレットを点訳してもらって読んだり、ネットで人工内耳の体験談を読んだりしながら、人工内耳について調べました。

人工内耳をしてからトライアスロンに挑戦したが、応援の声が聞こえてうれしかった。

人工内耳では難しいといわれてきた音楽を楽しんだり、楽器の演奏にも取り組んでいるいる人など、

人工内耳でコミュニケーションや音楽などを積極的に楽しんでいるみなさんの体験談が印象に残りました。

そして、自分もそれをやってみたい。

音を聞くことをあきらめるのではなく、昔のように音の世界を楽しみたい。

そういった思いが強くなっていきました。

そんなわけで、人工内耳の手術を受けることを決意したわけです。

この決断が正しかったのか、それとも間違っていたのか…

まだ人工内耳を入れていない現段階ではなんともいえません。

普通こんな文章は、人工内耳をして、ある程度結果が出てから公表するもんだと思うのですが、それではおもしろくないし、なにより忘れてしまいそうなので、今こうやって書いちゃってたりするわけです!

さてさて、手術まで、あと残り3日となりました。

今の普通の耳で聞こえる音を楽しむのもいよいよ最後かと思って、いろんな音楽を聴いたりしています。

これで人工内耳を入れるとどう変化するのでしょうか?

いや、その前に手術は成功するのか?

こうご期待!

“人工内耳との出会い 3” への2件の返信